膝関節は大腿骨・膝蓋骨・脛骨の3つの骨でそれぞれ大腿脛骨関節、膝蓋大腿関節の2関節で
構成されています。
膝関節自体は適合性が悪く、不安定な関節なので補強するために、半月板や靭帯が存在します。
内側側副靭帯(MCL)は、下腿外反・外旋動作を制御し、関節が内側に開きすぎるのを防ぎ
安定させる役割を果たしています。
浅層と深層に分けられ、深層は内側半月板やハムストリングスである半腱様筋と結合して
います。
原因
MCLは靭帯の中で最も損傷されやすいです。
スポーツをしている方に多く、受傷機転では接触型と非接触型に分けることができます。
接触型:ラグビーなどのコンタクトスポーツで膝外側から内側への外力(タックル)により、
関節に外反・外旋力が強制されたときに過緊張し、損傷します。
非接触型:バスケットボールやバレーボールの様な減速動作の多い種目や、スキーなどで膝の
内外反が多いスポーツで頻発します。
単独で発生することが多いですが、前十字靭帯(ACL)や半月板も一緒に損傷する
不幸の三徴候も起こるので、注意が必要です。
分類
MCLの損傷では、以下の3つに分類することができます。
軽度 | 靭帯の微細な損傷で、不安定性は認められない。 |
中等度 | 靭帯の部分断裂で、不安定性を感じる。 |
重度 | 完全断裂。不安定性が著明。 |
検査法
外反ストレステスト:仰向けの状態で、膝関節伸展位と30°屈曲位でみていきます。
大腿部を外側から下腿を内側から持ち、膝関節に外反力を加えていきます。
その際に動揺性があれば陽性です。
伸展位で陽性であればACL損傷を合併している可能性があります。
牽引アプライテスト:うつ伏せの状態で、検査する側の膝を90°曲げます。
両手で足首を持ち垂直に牽引をし、内旋・外旋をおこないます。
外旋時に痛みがみられれば、陽性です。
施術
急性期では、痛みや腫脹が強いのでアイシングをします。
大腿四頭筋やハムストリングスのバランスが崩れると再発してしまうので、ストレッチや
筋力トレーニングもおこなっていきます。
大腿四頭筋のストレッチ
ハムストリングスのストレッチ
ハムストリングスのストレッチでは足首をつかんだ状態から膝を伸ばしていきます。
膝を伸ばした状態からおこなうと、ふくらはぎ(下腿三頭筋)も伸ばされてしまうので上の写真の
ようにハムストリングスメインでストレッチをおこないましょう。
徐々に体重をかけれるようになってきたらスクワットをおこない、筋力トレーニングもして
いきましょう。
上記症状で膝関節に不安定性がある方、スポーツなどで膝を痛めてしまった方はお気軽にご連絡ください。
東大和市駅前はり灸整骨院
042-516-9901 予約制