後十字靭帯(PCL)は大腿骨と脛骨をつなぐ靭帯の一つで、膝の後方に位置しています。
前方にあるのが前十字靭帯(ACL)です。
PCLはACLよりも厚く、膝関節の中で最も強く大きい靭帯です。
膝の安定性を維持したり、脛骨が後方へ飛び出さないように抑制する働きがあります。
原因
PCLは直接膝に外力が加わることによって起こることが多いです。
ラグビーなどのスポーツでは選手同士での接触で膝に衝撃が加わったり、転倒時に膝前面を
強打したときでも受傷します。
症状
受傷直後は、膝の後面に圧痛や腫れがみられます。
疼痛や腫脹の影響で膝関節に可動域制限が起こり、放置してしまうと不安定性が
残ります。
日常生活では支障があまりないので、気づかず進行してしまう可能性があります。
損傷してしまうと変形性膝関節症の原因の一つにもなってしまうので、膝に痛みや腫脹など
がある場合は一度医療機関へ受診してみましょう。
検査法
後方引き出しテスト:仰向けの状態で、股関節45°、膝関節90°屈曲位とし前足部に乗ります。
下腿を両手で把持し前後方向に引いたり、押したりします。
前方偏位がみられればACL損傷、後方偏位がみられればPCL損傷が陽性となります。
膝蓋跳動:片方の手で膝のお皿の上あたりの太腿をつかみ、もう片方の親指で膝の
お皿を押します。
お皿が浮くような感覚があれば関節液が溜まっている可能性が高いです。
治療
PCLはACLよりも太く、後方で血流が良い場所に位置しているため修復が早いと考えられて
います。
断裂した場合は自然修復が困難になってしまうので、手術も適応となります。
膝周辺の筋力トレーニングを行い、筋力低下や可動域制限を防ぎます。
主に大腿四頭筋に対してアプローチしていきます。
トレーニングではパテラセッティングを行い、大腿四頭筋のうちの内側広筋を鍛えていきます。
仰向けになった状態で膝の下にクッションを入れ、片方の足は膝を曲げ反対の足は伸ばした
状態をつくります。
両足伸ばしておこなってしまうと腰に負担がかかってしまうので、片足ずつおこないましょう。
伸ばしている足をクッションを押しつぶすように下に力を入れていきます。
これを5秒間キープし10回行っていきます。
1日3セットを続けていきましょう。
上記症状で膝後面に痛みがある方、歩行時に不安定感がある方はお気軽にご相談ください。
東大和市駅前はり灸整骨院
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