2025/07/04 (更新日:2025/07/07)
胸椎の回旋について
胸椎の回旋とは? 〜動きのしくみと制限の問題〜
胸椎(T1〜T12)は背中の中央に位置し、肋骨とも連結しているため、ある程度の安定性と
柔軟性をあわせ持っています。
その中でも 回旋(ねじる動き) は胸椎の大切な可動域の一つで、
・上半身を振り向く
・スポーツでのスイング動作
・日常の振り返り動作
などに欠かせない役割を果たしています。
胸椎の回旋の特徴
胸椎は腰椎に比べて回旋可動域が大きい
→ 1椎体ごとに5〜8°程度の回旋が可能とされます
特に上位胸椎(T1〜T4)は頸椎と連動してスムーズに回旋し
下位胸椎(T9〜T12)は腰椎に近いため、回旋可動性がやや小さくなる
全体として胸椎は 30°前後の回旋 が期待できると言われています。
胸椎の可動域(回旋域)
Th1~Th2 14°
Th2~Th3 4~12°
Th3~Th4 5~11°
Th4~Th5 4~11°
Th5~Th6 5~11°
Th6~Th7 4~11°
Th7~Th8 4~11°
Th8~Th9 6~7°
Th9~Th10 3~5°
Th10~Th11 2~3°
Th11~Th12 2~3°
胸椎の部位によっても回旋の可動域にかなり差があります。
胸椎回旋が制限されるとどうなる?
胸椎の回旋がうまく行かないと
✅肩甲骨の動きが悪くなる
✅首や腰で代償動作が起きる
✅スポーツパフォーマンス低下
✅背中や肋骨周囲の筋肉のこり
などが生じやすくなります。
たとえばゴルフ・野球・テニスなどの回旋スポーツでは、
胸椎が動かないと腰椎に負担が集中しやすく、腰痛の原因になります。
胸椎回旋を改善するセルフケア
✅ 四つ這い胸椎回旋(スレッド・ザ・ニードル)
→ 四つ這いから片手を脇に通すようにねじる
✅ 座位の回旋ストレッチ
→ 椅子に座って体幹をひねる
✅ フォームローラーで胸椎伸展+回旋
→ フォームローラーを肩甲骨の下に置き、ひねる動作を加える
✅ 深い呼吸
→ 肋骨の可動性を高めることで胸椎の回旋がスムーズになる
Q&A形式
Q. 胸椎の回旋が悪いと肩がこるのはなぜ?
A. 胸椎が硬いと肩甲骨の動きが制限され、肩周囲の筋肉が代償的に頑張るため
肩こりにつながります。
Q. 胸椎の回旋は年齢で落ちますか?
A. 加齢により筋肉や関節の柔軟性が落ち、回旋も低下しやすいです。
ただし日々の運動である程度維持できます。
Q. 胸椎回旋のストレッチはいつ行えばいいですか?
A. 朝の目覚め後やお風呂上がりなど、体が温まったタイミングが効果的です。
まとめ
胸椎の回旋は、健康的な背骨の動きにとって不可欠です。
「首や腰ばかり痛い」と感じる方は、胸椎のねじり動作を意識してストレッチしましょう。
上半身の軽さや呼吸の深さが変わるのを実感できるはずです。
東大和市駅前はり灸整骨院
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