2024/09/05 (更新日:2024/09/05)

伝統鍼灸医学の病について

スタッフブログ

伝統鍼灸医学について

 

 伝統鍼灸医学の病には、弁証と疾病的な病を診断する弁病(心臓の弁に何らかの原因で機能障害が生じる病気)があります。

症候的な弁証には、

臓腑(臓腑弁証)、経脈病(経脈病証)、経筋病(経筋病証)、外感病(外感弁証)の4つがあります。

 臓腑病とは、主に内因(精神的な原因や飲食不摂、過労など)によって臓腑が失調して起こる病のことで、胸腔や腹腔内に存在する臓器(臓腑)に生じる病気を指します。

心の病証では主に動悸、胸痛、胸がモヤモヤする、舌の荒れ・痛み、夜眠れない、夢を多くみる

などの症状がでる(中国伝統医学における心の生理作用は、血の循環の統括、精神の維持安定、

舌との関連などがある)。経脈病とは、内因や外因によって経脈に異常が生じて起こる病であり、

発症部位の属する経脈(東洋医学で気や血が流れる経路)における気血の流れが悪くなり

起こります。

経脈病は臓腑病から波及する場合もあります。また経脈病から臓腑病へ移行することも

あります。

経筋病とは、運動や労働によって過度に筋に負担がかかった場合に生じ、運動時痛、ひきつり、

痙攣がある(安静時痛や夜間痛はない)。また冷えや湿気で生じることもあります。

なお経脈には十二経脈と奇経八脈があり、それぞれに経脈病がある。経筋は十二経筋があって、

それぞれに経筋病があります。

弁病とは、伝統医学における病名のことです。たとえば関節痛は痹証、糖尿病は消渇、脳梗塞

は中風などがあります。

  主な原因 症状の特徴

臓腑病証

経脈病証

①精神的要因、②飲食の不摂生、           ③労働の過度、④休みすぎ、         ⑤外因、⑥二次病因(瘀血、痰飲)など

臓腑の生理機能の失調による症状、       感情・精神症状、気象変動で悪化

経脈走行上の症状

経筋病証 ①使いすぎ、②外傷、③六淫 動作時の局所的な痛み・ひきつれ・痙攣
外感病証 ①六淫;風寒温暑燥火、②癘気 病邪の特徴によって生じる症状

関連記事

新着記事

おすすめ記事

おすすめ記事は現在ありません

TOP > > 伝統鍼灸医学の病について

ページトップへ戻る