2024/09/11 (更新日:2024/11/05)

血瘀証(けつおしょう)

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血瘀証(けつおしょう)

 

全身・局所の血の運行の滞り、停滞あるいは脈管外に溢れて残留している血は血瘀といいます。

打撲や捻挫などの外傷、慢性病、寒冷の環境に長くいる、出血後などの病因によって

起こります。

主な症状と所見

顔は黒色でくすむ、口唇や爪の色は青紫色(チアノーゼ)、皮膚はガサガサで粗い(鱗状の場合も

ある)あるいは黒くくすむ痛みは針で刺した痛み、按じると痛い、一定したところの痛み、

夜間痛を伴うことが多いです。皮下出血の傾向にあり、赤紫色の出血、血塊が混じることが

多くあります。紫斑(皮下出血)、細絡(毛細血管が浮き出る)。

腫瘤ができやすく、体表に腫瘤があれば青紫色を呈します。暗紫舌、瘀斑や瘀点、舌の裏の

静脈怒張と細絡を認めます。脈診は細、渋脈(しょく脈:しょくを渋で代用)。女性では

月経不順、経色は赤黒色で血塊が混じり、産後によくみられます。まだ本証では下肢の静脈瘤、

腹壁の静脈瘤を認める場合は慢性に移行しています。なお外傷などによる一時的な内出血の

場合も血瘀として治療することがあります。

治療

血行を良くして血の停滞を取り除いていきます。寒冷の環境に長くいて起こった場合、障害部位

の経脈へ単刺(瀉法)、合谷、三陰交に温灸(補法の施灸)を加えます。慢性に移行した場合は、

障害部位の経脈へ置鍼(平補平瀉法)し、命門・腎兪(補法の施灸)を加えます。

なお女性では月経痛や月経後に症状が悪化する場合は、上記だけの治療では対応が困難です。

月経痛を伴う場合は三陰交、地機、中極、次髎などに、月経後に悪化する場合は三陰交、血海、

気海などに鍼で瀉法を合わせて用います。

 

 

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