2024/09/11 (更新日:2024/11/05)
経脈病(けいみゃくびょう)
経脈病(けいみゃくびょう)
経脈の走行上に出現する症状があり、障害部位に関連する経脈の経穴に反応が現れます。
特に五行穴(肘関節もしくは膝関節から下にある経穴で、井穴・榮穴・兪穴・経穴合穴の
5つの特性を持った経穴のこと)に現れます。経脈に沿って触れると、緊張や硬結、軟弱、
陥凹、圧痛などの経穴反応を認めます。
治療
症状や経脈の状態、五行穴に現れるツボ反応をみたり経穴の虚実を判断して、虚の反応に
補法を、実の反応に体内に余分な要素を取り削る瀉法を施術していきます。また臓腑病の
治療も加える必要があります。
経穴の反応について、虚の反応は発汗・軟弱・陥凹・按じると気持ちが良い痛み(圧痛で
喜按)があり、実の反応は緊張・硬結・膨隆・按じる(なでる)ことを嫌がります(圧痛で拒按)。
経筋病
筋・筋膜性の異常は、その異常部位にある経筋病が最も関連が深いです。異常がある局所
周辺の圧痛点や、異常部位に関連する経筋の経穴反応(榮穴と兪穴に緊張・硬結・圧痛が
出現しやすい)を確認して、どの経筋が関わっているかを診断します。圧痛が著明なところは
診断点でもあり、治療点となります。この部位を按じると運動時痛は一過性に軽減もしくは
消失します。
治療
異常となっている経筋の榮穴、兪穴の反応穴、最圧痛点に鍼もしくは皮内鍼を刺入します(中枢
側に向かって、0.5mm程度の横刺)。古来の方法では火鍼(燔鍼)を用いているが、亳鍼(毛髪と
同じぐらいの太さの鍼)でも十分効果があります(深く刺入し、強刺激は筋損傷を起こすため、
避けた方がよい)。