2025/08/18 (更新日:2025/08/18)
鵞足炎のメカニズム
鵞足炎の発生メカニズム
長距離走選手における発生が大多数を占めます。
長距離走を繰り返し行う中でトラック走の反復や道路の傾斜の影響を受けます。
そこで出現する症状について説明します。
➀マルアライメント(下腿の外旋/外方偏位)
➁関節可動性の低下(下腿内旋制限)
⓷筋機能不全(内側ハムストリングス、内転広筋、中殿筋など)
これらの症状は、ランニングの動作異常にあると考えられます。
ランニング時に片足が地面に接地している期間をfoot strike期と言います。
ここでは下腿の外旋やつま先が外に向いた状態で接地したところからの急激な足の回内運動、
両足が地面に接地するmid support期では、股関節の内転・内旋や足部内側縦アーチの低下が特徴的となります。
この結果、下腿は内側に傾き、鵞足構成筋の過剰な筋収縮が起こります。
伸張ストレスによる鵞足の変性や鵞足と鵞足部の滑液包との摩擦ストレスにより、同部位の疼痛が出現します。
スポーツ中の膝関節屈伸の反復により起こる単なる使い過ぎの障害と考えられていましたが、
実際は走っている動きの中で、下腿にかかる負荷により発生していることが分かります。